無垢床とは?塗装の種類や手入れ・掃除・メンテンナンス・えぐれ補修の方法を詳しく解説!

家づくり
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家の中で床が占める面積は大きく、床材を変えるだけで部屋の雰囲気がガラッと変わります。無垢床にすれば、木の温もりを感じられる快適な空間になります。

しかし、「無垢材は手入れが大変」「傷がつきやすい」といったイメージだけで選択肢から外してしまうのは、長持ちする素晴らしい素材を活かせず、もったいないことです。

こんなお悩みや疑問にお答えします
  • 「無垢の床板にしたいけど、お手入れが大変そう…」
  • 「無垢床板は傷がつきやすいのでは?」
  • 「もし傷がついたら、どうやって補修すればいいの?」

無垢床を検討している方の中には、このような不安を感じている方も多いのではないでしょうか?

これから家を新築する方には、無垢床の特性やお手入れ方法を理解した上で、安心して選んでほしいと思います。すでに無垢床の家に住んでいる方には、正しいメンテナンス方法を知っていただき、いつまでも美しく心地よい床を保つお手伝いができればと思います。

この記事では、無垢床の基本からお手入れ・掃除・補修方法まで詳しく解説します。

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無垢床の経年美を楽しみながら、大切に育てていきましょう!

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無垢床板(無垢フローリング)とは?

無垢床板(無垢フローリング)とは、1本の木から切り出して1枚1枚並べたフローリングのことを言います。

その無垢床板をタイプ別に分けると、繋ぎや継ぎ手のない1枚板で造る「1枚ものタイプ」、何枚かを接着剤で繋いで長さ1820ミリの1枚にしている「UNIタイプ」、たくさんの板を繋いで1枚に造る「FJLタイプ」があります。

その中でも「UNIタイプのフローリング」が多くのお家で使われています。なぜUNI タイプが人気なのかと言うと、「1枚ものタイプ」は継ぎ目のない1枚で造られるので、希少価値とコストが高くなってしまいます。

杉や桧やパインの針葉樹は「1枚もの」が多く流通しています。針葉樹は1本の丸太から床板に使える1枚板を製材しやすく、育ちが早い針葉樹は丸太の価格が安いので、床板価格は建材フロアの中級グレードぐらいの価格帯になります。

広葉樹の場合は種類が多くコストを安くできる「UNIタイプ」が多く流通しています。広葉樹の中でも「カバ桜」「ナラ」「アカシア」の節ありが比較的安く入ります。

我が家では人の出入りが多いようなリビングなどがある1階は広葉樹の「クルミ」の床板を使っています。広葉樹なので針葉樹よりは硬いですが子供が遊びまくって傷だらけです。

2階は人の出入りが少ないので針葉樹の安いパイン材の床を使いました。柔らかいので傷は付きやすいですが杉や桧と比べると傷が付きにくい床板です。初めはベージュのような色でしたが6年でだいぶ色がヤケて茶色くなりました。

無垢床板は年数が経つと日焼けや酸化によって色味が変わっていきます。メンテナンスで手を加えるたびに色味が深くなり、経年美からなる艶を楽しむことができます。
無垢材は調湿性能、抗菌作用、防虫効果、消臭効果、リラックス効果もあるのが特徴です。

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それを楽しめる人には無垢床板をオススメします。

たとえ表面が汚れてしまっても汚れた表面を削れば何度でも無垢材の美しさが蘇ります。表面に傷が入ったとしても削れば消せることができます。無垢材の傷は木の味わいになっていきます。

無垢フローリングの種類が多すぎて迷っていませんか?おしゃれなインテリアに合う床材を探している方に向けて、家のテイスト別に無垢フローリングを選ぶコツをわかりやすく解説します。材木のプロ目線で、インテリアを格上げする床材を厳選紹介!失敗しない選び方の参考にしてください。
👉インテリアに合わせた無垢フローリング/床材の種類を材木のプロが徹底解説!

無垢床板の無塗装・ウレタン塗装・オイル塗装の違いは?

無垢床板の表面の塗装仕上げは大きく分けて「無塗装・ウレタン塗装・オイル塗装」の3種類です。どの塗装を選ぶかによってコスト・質感・お手入れ方法・調湿効果が変わりますので何を優先したいのかを決めて塗装を選びましょう。

無塗装の床板のメリットとデメリット

無塗装とは、表面に何も塗っていない状態のことです。塗装が施されていないため、3種類の仕上げの中ではもっとも安価に購入できます。無塗装を選んだ場合は、現場で塗装するか、工務店の工場で好みのオイル塗料を塗って仕上げるのが一般的です。

無塗装のメリット
・無垢本来の質感や色味を楽しむことができる。
・調湿効果がある。
無塗装のデメリット
・汚れやすく、汗や水のシミができやすい、床板の耐久性が落ちやすい。
・傷が付きやすい。

ウレタン塗装の床板のメリットとデメリット

ウレタン塗装は、ウレタン樹脂を含む塗料で床板の表面に薄い膜をつくる仕上げ方法です。コストは無塗装よりやや高く、オイル塗装とほぼ同程度になります。

ウレタン塗装のメリット
・ツヤありとツヤ消しがあり、ツヤありは光沢があり高級感があります。
 ツヤ消しはマットでオイル塗装のような見た目です。
・ウレタン樹脂の膜が磨耗や傷から床板を保護するので耐久性が高く、撥水性に優れます。
・3種類の塗装の中でウレタン塗装はお手入れの手間が1番かからない床板です。
ウレタン塗装のデメリット
・調湿効果がなくなる。
・冬はウレタン塗装が冷たい。

オイル塗装の床板のメリットとデメリット

オイル塗装は、天然の植物性オイルを主成分とした自然塗料で、石油系成分や合成顔料を含まないため、環境や人体にやさしい安全性の高い仕上げです。
コストはウレタン塗装とほぼ同程度ですが、無塗装を購入して現場などで好みのオイル塗料を塗る場合はやや高くなることもあります。
仕上げ方法の特徴としては、床板表面に膜を作らず、オイルを木材の内部まで浸透させる点が挙げられます。

オイル塗装のメリット
・膜を作らないので木材が本来持っている木の呼吸(調湿性能)はそのままで、木の質感や風合いを活かしたナチュラルな仕上がりになります。
・傷は目立ちにくく自分で補修することができます。
オイル塗装のデメリット
・ウレタン塗装と比べて水や汚れに弱く、傷が付きやすい。

無垢床板は人間の皮膚と同じようにオイルを塗ることでしっとり感を保ち、何も塗らないとカサカサになり、いずれボロボロになっていきます。定期的にオイルを浸透することで艶のある床板を長持ちさせることができます。

無垢床板の日々の掃除やお手入れ方法

無垢床板を綺麗に長持ちさせるためには、日々のお掃除やお手入れが何よりも重要です。無垢床板はお手入れが難しいようなイメージを持っている人が多いようですが、実はお手入れは簡単です。

日々のお掃除は、無垢床板のどの塗装でも、また建材フロアでも基本は同じです。掃除機掛けや雑巾での乾拭き、ホウキ掛けなどでゴミや汚れを取り除きます

ただし、杉・桧・松といった針葉樹の無塗装やオイル塗装の床板に掃除機をかける場合は注意が必要です。掃除機のヘッドで床面を傷つけることがあるため、乱暴にかけず丁寧に扱うことで床板を長持ちさせられます。

無塗装の床板のお掃除&お手入れ

無塗装の床板は、無垢材ならではの肌触りや質感、木の温もりを感じられる点で、ウレタン塗装やオイル塗装よりも魅力があります。
しかし水分を吸収しやすいため、いつまでもきれいな状態を保つのは難しい床材でもあります。

表面に塗装による保護がないため、傷や汚れが付きやすく、人の汗や飲み物などの水分を吸収してシミになりやすいのが特徴です。特に醤油やコーヒーなど色の付いた液体をこぼすと、シミが落ちにくくなることがあります。

また、針葉樹(杉・桧・松)と広葉樹(ナラ・カバ・アカシア)を比べると、針葉樹の方が圧倒的に水分を吸収しやすいため、無塗装で使用する際はとくに注意が必要です。

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日常のお手入れでは水拭きをできるだけ避け、汚れがひどい部分のみ硬く絞った雑巾で拭き取りましょう。

その後は乾いた雑巾で乾拭きをして水分を残さないようにします。水分が残るとムラやシミの原因になるため要注意です。さらに、水まわりでの使用は避けるか、「シミになって当たり前」と割り切って使うぐらいの心構えでないと、後悔につながることもあります。

きれいな状態を長く保ちたい場合は、オイル塗料や蜜蝋ワックスなどを塗布し、表面を保護することをおすすめします。

ウレタン塗装の床板のお掃除&お手入れ

ウレタン塗装の床板は、ウレタン樹脂を含む塗料で表面に薄い膜をつくり、汚れやシミ、擦り傷に強い仕上がりになっています。このウレタン樹脂の膜が木材を保護するため、醤油やコーヒーなどをこぼしても水分が染み込みにくいのが大きなメリットです。

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日常のお手入れは、掃除機・ホウキ・モップなどでホコリやゴミを取り除く程度で十分。

特別なメンテナンスは必要ありません。ただし、汚れがひどい場合は、中性洗剤を薄めた水で雑巾を硬く絞り、拭き取った後に乾拭きをすると安心です。

ウレタン塗装のデメリット
ウレタン塗装は表面に膜をつくるため、木材が本来持つ調湿性能が失われてしまいます
ただし、その結果として床板の伸縮や反りといった寸法の狂いが少なくなるというメリットもあります。

一方で、傷がつくと目立ちやすく、自分での補修は難しいため、補修や再塗装は専門の業者に依頼する必要があります。

日々のお手入れや、月1回~3か月に1回のお手入れには「リボス自然健康塗料のお掃除用品、ワックス&クリーナーのグラノス」を使うと簡単にコスパよくお手入れが可能です。

水に薄めてウエスや雑巾に付けて拭くだけで、汚れが落とせてワックス掛けまで一緒にできます。

100%天然素材なので安心して使えます。コーン油脂やカルナバワックスなど植物由来の天然ワックス効果があります。

オイル塗装の床板のお掃除&お手入れ

オイル塗装の床板は、天然の植物性オイルを木の内部に浸透させる仕上げのため、木の呼吸を妨げません。
しっとりとした木目の表情を楽しめ、使い込むほどに味わいが増していくのが魅力です。木の色合いや木目の経年変化を楽しみたい方におすすめの塗装です。

日常のお手入れは、掃除機やホウキ、雑巾での乾拭きが基本となります。水滴による輪ジミや軽い汚れであれば「リボス・グラノス」で簡単に消すことが可能です。グラノスは汚れを落としながらワックス効果もあるため、常備しておくと便利なアイテムです。

それでも落ちない汚れは、サンドペーパーで表面を軽く削り、オイルワックスや同じ塗料を塗り重ねて補修してください。

リボスのビボスはメンテナンスのオイルワックスとして扱いやすいオイルで、汚れ落としができ、撥水力やワックス効果が高く、蜜蝋ワックスのようにサラッとしたワックス仕上げになります。

無垢床板の傷を消す方法

無垢床板の魅力は、自分でお手入れできることで床に愛着が湧き、木を育てるように楽しめる点ではないでしょうか。
「無垢材は手入れが難しい」とよく言われますが、実際はそれほど大変ではありません。傷の補修もシンプルで、削って塗るだけと簡単です。

傷の補修だけで比べると、建材フロアのほうがむしろ難しく、自分で綺麗に直すのは困難です。そのため、業者に依頼するか補修キットを使って対応するのが一般的です。
一方、無垢床板は自分で補修する手間はありますが、仕上がりもきれいに整います。自分の手で傷を直し、きれいに消えたときの嬉しさは格別です。

暮らしていく中で、床の傷はどうしても増えていきます。私の場合も、傷を削って直したのは最初の一度きりで、今では床はすっかり傷だらけです。小さな男の子が2人いる我が家では、傷をつけずに暮らすなんて正直100%不可能。

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おもちゃを落としたり投げたりするので、いちいち傷を気にしていたらハゲてしまいそうです(笑)。

それでも、無垢床板を選ぶなら「傷を消す方法」を知っておくと安心です。
凹み傷の場合は、水をかけてアイロンで熱を加えると、木が膨張して目立たなくなります。完全には戻りませんが、ある程度までは回復します。

引っかき傷の補修は、次の3ステップで簡単にできます。

  1. 粗めの紙やすり(150番程度)で傷とその周辺を木目に沿って削り、表面を平らにします。
    傷のところだけを削ると、傷は消えますが傷のところだけ凹んだ状態になってしまいます。傷のまわりを削ることで全体的に滑らかで平らにすることができます。
  2. 細かい紙やすり(240番程度)でさらに滑らかに整え、水を濡らした耐水ペーパーでゴシゴシ仕上げをすることで傷が消えます。
  3. 傷が消えて滑らかになったところへ、仕上げにオイルを塗って周囲の塗装になじませます。

「粗めで削る → 細かく整える → オイルで仕上げる」の3工程だけ。誰でも簡単にきれいに補修できます。

オイル塗装の補修工程は、次の2ステップだけです。

  1. オイルを塗る
  2. ウエスで拭き取る

はい、楽勝!誰でも簡単にできます。

削った部分には、メンテナンス用のオイルワックスや、もともと使用している塗料を塗り込み、周囲の塗装となじませます。オイルをしっかり浸透させるように塗り込んだら、最後にウエスで余分なオイルを拭き取って仕上げます。

注意

オイル塗装で使ったウエスや雑巾などは自然発火する危険性がありますので使ったウエス等をそのままゴミ袋に入れないようにしましょう。水に十分に浸してから生ゴミとして処理しましょう。

👉【経験談あり】自然素材の家で後悔する人の特徴と回避ポイントとは?
この記事では、実際の経験談を交えながら、自然素材の家で後悔しやすい人の特徴と、その回避ポイントを具体的に解説します。

まとめ

無垢床板は「お手入れが大変」と思われがちですが、実際はそれほど難しくありません。日々のお手入れは、掃除機やホウキでホコリやゴミを取る程度で十分。特別な作業はほとんど必要ありません。

我が家でも、最初のうちは年に1回ほどオイル塗装をしていましたが、今では3年ほど放置していても問題なく過ごせています。オイル塗装といっても難しい工程はなく、オイルを薄く伸ばして浸透させ、余分なオイルを拭き取るだけです。天然オイルを選べば、匂いも植物由来のやさしい香りで気になりません。

無垢材の最大のデメリットは傷がつきやすい点ですが、慣れてしまえばその傷も「味」となり、愛着が湧いてきます。温かみのある無垢床板は、冬でも子どもたちが裸足で歩き回り、おもちゃを広げて遊ぶほど快適です。

さらに、年数を重ねるごとに色艶が変化していく経年美も無垢材ならではの楽しみのひとつ。これから新築に取り入れる方は、床板の塗装方法に合わせたお手入れを覚えて、長く美しい床を育てていきましょう。

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