新築やリフォームで理想の住まいづくり。建具選びは、デザインだけでなく、毎日の使い心地や家の寿命を左右する重要な要素です。
「建具メーカーが多すぎて、どこを選べばいいか分からない…」
「耐久性やメンテナンス性を重視したいけど、調べる時間がない…」
そんなお悩みをお持ちではありませんか?
建具は、長く使うほどにその品質が問われます。耐久性とメンテナンス性に優れたメーカーを選ぶことは、結果的にコストを抑え、お気に入りの建具を美しい状態で長く保つことに繋がります。
この記事では、建材のプロが厳選した、耐久性に優れた建材・建具メーカーを徹底比較!建具のシートサンプルを集めて傷が付きにくい耐久性が高いメーカーを調査していきます。
ショールーム巡りやサンプル取り寄せは時間も手間もかかりますが、この記事では、プロの目で厳選した情報を基に、傷つきにくさや耐久性を徹底比較。
この記事を読めば、あなたの理想の住まいにぴったりの建具メーカーが見つかり、デザインや色選びもスムーズに進められます。
後悔しない建具選びのために、ぜひ最後までお読みください。

建材屋が厳選するオススメのメーカーをご紹介!
私は建材屋で多くのメーカーを取り扱い、大工・工務店さんへ販売しています。仕事柄、現場の大工さんやメーカーの営業さん、問屋さんから建具の情報をたくさんもらいます。その情報をもとにオススメする建材建具のメーカーを厳選してご紹介します。

各メーカーの建具シートサンプルを集めて耐久性の実験をしました。
その他、シート以外にも各メーカーのカタログを調べて、建具の構造について分かりやすく掲載しているのかを調査しました。
傷にも汚れにも構造にも強いパナソニック建具

画像引用:室内ドア・内装ドア | Panasonic
建具の構造の丈夫さや、化粧シートの耐久性やメンテナンス性が好評なメーカーはパナソニックの建具です。パナソニックの建具は中の構造を見ると蜂の巣状に組まれたハニカム構造になっていて、軽くて反りにも強くなっています。

長く使っているとシートが剥がれてくるような劣化が起こりやすところを、パナソニックはシートが剥がれないようにシートを両面から巻き込んで仕上げていますので剥がれたり浮いてくる心配もありません。
パナソニック建具表面のEBコートは、マジックの汚れも染み込みにくくサッと落とせて、スチールウールで擦ってもほとんど傷が付かない耐久性のある素材を使っています。

建具の色柄シートサンプルを取り寄せてシートの耐久性の実験を行いました。

実験①傷への耐久性
ドライバーでシートサンプルをゴリゴリ強めに10回擦りシートに傷が残るかを実験しましたが、うっすらと擦った後は残りましたが破れたり凹んだりすることはありませんでした。

実験②油性マジックは消える?
油性マジックが浸透しないコートがされているのでティッシュで拭き取ることができました。多少残っても消しゴムで簡単に消しとることができました。油性マジックで落書きされても綺麗に消すことができます。

実験③ケチャップなど調味料の汚れは取れる?
ケチャップや調味料の汚れはティッシュで簡単に綺麗に拭き取ることができます。
実験からパナソニックの建具のシートはとても耐久性が高く、少しぐらいの衝撃では傷が付く事がないほど強度があり、油汚れや油性マジックで書かれたところも簡単に綺麗に消すことができました。
私の自宅はパナソニックの建具を使っていて築6年になりますが、6年間ほとんどノーメンテナンスです。子供は小1と小3の男の子2人で建具は白色ですが傷もなく、6年間で2~3回水拭きした程度ですが、いまだに新品同様の綺麗な状態を維持しています。
自分好みにドアをアレンジ&カスタマイズできるクラフトレーベルは、DIYでセルフ塗装ができるので部屋ごとに色を変えてインテリアを思う存分楽しめます。

カラーバリエーションも豊富で多くの木目柄が揃っています。
木を越えることを目指した木肌感を感じることができるパナソニックのホームページはこちらです。
木材のリアル表情を追求した表面仕上げのリクシル

画像引用:室内ドア・引戸(建具) | LIXIL
リクシルの建具はフラッシュ構造で内部に空洞があるので軽く安価なメリットがありますが、衝撃による耐久性には弱いデメリットがあります。化粧シートは木肌をリアルに表現して、見た目だけでなく手触りも本物のように再現しています。

建具表面材にはFKシート(木肌凸凹印刷層)を採用しています。表面の凹凸がリアルに近い木目の質感にこだわる為、強化紙を使っています。
HPJシートは耐摩耗性に優れた複雑な断面形状にも貼ることができるシートです。
枠材や複雑な形状の、一部のデザインや用途に合わせてHPJシートを使用しています。
特殊強化紙で原紙の間に防湿シート(オレフィン系樹脂層)をサンドイッチし、水分の出入りを抑え、木質系建具に起こりがちな反りを最小限に抑えます。
さらに、防汚性を考慮してトップコーティングしたシートです。

框組構造やフラッシュ構造のデザインによって構造が変わります。フラッシュ戸の構造は、竪框に横桟を組付けた骨組みの両面に合板を張ったドアの造りになります。中に空洞があるのでドア本体の重量を軽くすることができますが、強度は落ちてしまいます。

ラシッサSのFKシートサンプルでシートの耐久性の実験を行いました。

実験①傷への耐久性
ドライバーでシートサンプルをゴリゴリ強めに10回擦りシートに傷が残るかを実験しました。深めの傷あとが残りました。

実験②油性マジックは消える?
乾いたティッシュでも濡れたティッシュでも拭き取ることはできませんでした。
消しゴムで消すことができました。

実験③ケチャップなど調味料の汚れは取れる?
ケチャップや調味料の汚れはティッシュで簡単に綺麗に拭き取ることができます。
ラシッサSのFKシートは傷に弱く、油性マジックはティッシュでは落とせませんでしたが、消しゴムを使えば消すことができました。調味料の汚れは簡単に拭き取れます。
一方、HPJシートはFKシートより傷には強いものの、ドライバーで擦るとやはり傷がついてしまいます。
6つのレーベルから選べる豊富なデザインのシリーズ「ラシッサ」や、分かりやすく選びやすいコストを抑えたシンプルなシリーズ「TA(ティーエー)」がお好みの空間を演出します。
デザインの多さと低コストを優先したLIXILのホームページはこちらです。
傷や汚れに強いDAIKENの建具

画像引用:室内ドア・建具 | DAIKEN
DAIKENの建具もリクシルと同じフラッシュ構造を採用しているので、内部に空洞があり軽く低コストのメリットがありますが、大きな衝撃には弱いデメリットがあります。表面の化粧シートはオレフィンシートを採用しているので傷や汚れに強い素材です。

防湿性のあるポリエチレン樹脂をはさんだ複層シートのポリサンドシートを採用しています。室内の温湿度変化による建具内外の水分移動を抑えることで扉の反り軽減に効果があります。
フラッシュ戸の構造は、竪框に横桟を組付けた骨組みの両面に合板を張ったドアの造りになります。中に空洞があるのでドア本体の重量を軽くすることができますが、強度は落ちてしまいます。
フラッシュ構造とは違う、芯の詰まった材料で構成される框組デザインがあり、中に空洞がないので扉重量は重くなり高級感のあるデザインもあります。
DAIKENは油汚れも拭きとりやすい撥油性の高い表面シートを採用していますので、汚れが拭きとりやすくなっています。

建具の色柄シートサンプルを取り寄せてシートの耐久性の実験を行いました。

実験①傷への耐久性
ドライバーでシートサンプルをゴリゴリ強めに10回擦りシートに傷が残るかを実験しました。多少の傷あとは残りましたが耐久性のある傷に強いシートを採用しています

実験②油性マジックは消える?
油性マジックが浸透しないシートを採用しているので、ティッシュで消すことができました。少し残りますが消しゴムで綺麗に消えます。消しゴムであまり強く擦ると擦ったあとが残ります。

実験③ケチャップなど調味料の汚れは取れる?
ケチャップや調味料の汚れはティッシュで簡単に綺麗に拭き取ることができます。
実験からDAIKENのシートもパナソニックと同等くらい傷に強く硬いシートを採用しています。油汚れもサッと落とせ、油性マジックの落書きでも簡単に消すことができました。大建工業の場合はフラッシュ構造を採用しているデザインもあるため、構造に少し不安が残るところです。
ハピアの基本仕様の他に「ウッド調、ソリッド調、レザー調、グロス調」の4つの素材感で個性豊かなインテリアを表現します。

異素材が上質な空間を造ります。
豊富なデザインと音響に強い建具のDAIKENのホームページはこちらです。
👉室内ドアでおしゃれなメーカーを選ぶポイントを解説!木製建具と建材建具の違いや特徴とは?
この記事では、建材建具の耐久性とメンテナンス性に焦点を当て、失敗しないメーカー選びのポイントをご紹介!住んでから後悔しないための、建材室内ドアメーカーを選ぶ重要なポイントを解説します。
まとめ
建材の建具メーカーはパナソニック、LIXIL、DAIKEN、ウッドワン、ノダ、神谷コーポレーション、Ykkapなどを取り扱っています。その中から現場大工さんの声や工務店さんの声、メーカーさんの声、取り扱いの経験を元に耐久性の高いメーカーを厳選しました。

全体的なコスト高から近年では建具コストを抑える傾向になりますので、デザインはシンプルなフラットデザインを採用するパターンが増えています。フラットデザインであれば、どのメーカーも大きな違いはないので、シートの耐久性が高いメーカーを採用するほうが、建具を綺麗に長持ちさせることができます。

デザインで選ぶ?耐久性で選ぶ?
この記事では建具の化粧シートの耐久性を調べる簡単な実験を行い、カタログや他のブログに掲載されてない耐久性の比較をしました。実験からパナソニック、LIXIL、大建工業と3社とも樹脂系のシートを採用しているため、傷や汚れに強いシートです。傷に強くドライバーで強く擦っても、目立たない傷が残る程度です。
樹脂系のシートは油性マジックでも浸透しないほど弾くので、ティッシュでも油性マジックの落書きを消せることができました。ティッシュでは完全に消えないメーカーもありますが、消しゴムで綺麗に消すことができます。
カタログやホームページで建具の構造について、分かりやすく絵を使って説明しているのはパナソニックだけでした。骨格部分である建具の構造についても理解した中で、耐久性の高いメーカーを選びたいですね。
お気に入りの建具で建てる建築会社はこちらで探せます。タウンライフなら複数社の見積りを比較できるから適正価格が分かります。間取りや土地の提案がもらうことができるので、家づくりが一気に進みます。
👉タウンライフ家づくりを使って分かったメリット・注意点はこちらです。
次に読むと役立つ関連記事
- 「無垢建具」の最強メーカー3選!長持ちする選び方とおすすめポイント!【材木屋のプロが教える】
無垢建具のメリットとデメリットを解説し、材木屋のプロが厳選したテイストの異なるおすすめの無垢建具メーカー3社をご紹介します。 - 窓枠は丈夫で長持ちする無垢木材がオススメ!な理由を【材木のプロが教える】
「木質シート貼り建材」と「無垢木材」の違いを詳しく解説し、あなたのマイホームに最適な窓枠の選び方をお伝えします。 - インテリアに合わせた無垢フローリング/床材の種類を材木のプロが徹底解説!
材木のプロが厳選した、インテリアが格好良くなる無垢フローリングを、家のテイスト別にご紹介します。


この記事に関して質問や相談、リクエストなどあればお問い合わせいただくか、(X)Twitterで DMください。お待ちしております。
コメント